Darjeeling Darling

いつもより日差しが新しい。

開け放たれた窓から春の柔らかい陽が、俺の無機質な部屋に忍び込む。

乱雑に引いたカーテンが揺れて作り出す小さな波。

部屋の隅に置いてある小さなポトスの葉さえも、今日は鮮やかな緑に見える。


岬がいる朝はいつもこんな感じだ。


手元に置かれるボーンチャイナのカップは白く輝く。

丁寧に入れたセカンドフラッシュダージリンは美しいオレンジ色を湛え、

うっとりするような上質な香りが鼻を擽る。

立ち上る湯気さえも、まるでふわふわと踊る雲のよう。


「ふぅ〜」

ため息とともに岬が微笑む。

「お気に召しまして光栄です」

ウェーターのように恭しくお辞儀をしてみせると、岬は吹き出した。

「でも、いくら僕がこの間『モーニングコーヒーよりモーニングティーがいい』

っていったからって、こんな本格的にしてくれなくてもよかったのに」

「俺はとことん追及するタイプだぜ」

照れ隠しに銀色のトレイに綺麗に並べたウェッジウッドの

トラディショナルショートブレッドを摘み、口の中に放り込む。

本当はこのモーニングティーセット一式、全て三杉から入れ知恵してもらったものだが。

淹れ方も本やネットあたりで調べ、実践を積んだ賜物なわけで。

この短い期間、一体何度紅茶を淹れ、味を確かめたことやら。

まあこの際、そんな裏話は話す必要がないだろう。

きっと岬には俺のダサい努力は見透かされていると思う。

けれどそんなことは決して訊ねず、岬はただただ柔らかく笑う。


「ありがとう。こんな美味しい紅茶、初めてだ」


その言葉が、その微笑みが、春の爽やかな朝を彩る。

窓越しの空は清々しく輝き、鳥が羽ばたく。


柄にもなく幸せを感じる春の朝。

岬のいる朝。

『クソッ…』
俺(ヨネスケ/麗)は手荒くカーテンを引いて
向かいの家の情景を閉め出した。
『あいつばっかり!!!』
俺だって(勝手に)岬君に想いを寄せているのに〜!!!
でもあの雰囲気…
チクショ 羨ましいなんて 悔しいなんて 
絶対言わない   ゾ!

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この度は本当にお誘いありがとうございました!
何か久々にSSに挑戦だったのですが、
始めてみると妄想力がじわじわっと復活してきました。
何かパラレルものが書きたいなぁ〜と思い始めてしまいました(笑)。

まりあんサマ〜ッ!!!!!!!
お忙しいのに本当に本当にありがとう御座いました★
香り高らかな爽やかで幸せなそうな雰囲気に
2人の邪魔が大好きなヨネスケも手も足も出ません〜
今度、是非是非パラレルモノ書いて下さいネvvv


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Clair de Lune






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